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wabi

Author:wabi


治療の一環として始めた海岸散策。
そこで知り合った海岸猫たちと交流を
深めるうちに彼らの魅力に心惹かれて
2009年10月に旧ブログを開設。
そして2015年9月に当ブログを新設。

★プロフィール写真は元海岸猫の愛猫

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東京都荒川区東日暮里で行方不明
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名古屋市緑区姥子山鳴海グランドで
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ニューエリアの猫

早朝の海岸に着き、風景を撮影しようとした私は、いきなり名を呼ばれた。
目を遣ると、そこにいたのは、声の主であるゆきママさんと、ゆきパパさんだった。

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「いつもここまで散歩に来るんですか?」と訊くと、今朝は涼しいから、いつもより足を伸ばしたの、とゆきママさんは言った。


確かに、空を覆った灰色の雲のせいで、今朝は暑さが和らいでいる
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その曇天の下、ぜひとも確認したいことがあって、私はあるエリアを目指した。


郷里から帰宅してしばらく経った頃だったから、4月の初旬だと思う‥‥。
まだ海岸猫たちの顔を見る心境ではなかった私は、dodoさんとTさんに会うためだけに海岸へ赴いた。

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その途中、1匹の若いキジ白と遭遇した。
キジ白が現れた場所は、今までに海岸猫が棲みついたことのないエリアだった。



そのキジ白のことが酷く気がかりだったが、それ以後、姿を見ることはなかった。
それでも、海岸へ行くたびに、ついそのエリアで足を止めてしまう。

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そうして、この日も“ニューエリア”の前で立ち止まり、防砂林の中を窺った。


すると、1匹のキジ白が足早に歩み寄ってきた。
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以前会った猫が、このキジ白だったのか‥‥、正直いって、私は確信が持てないでいた。


この子も若く、同じように人懐こい。が、どこか印象が違っている。
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それに、かのキジ白はそのとき、明らかに妊娠していた。時期を考えると、すでに出産を終えているはずである。


目の前のキジ白も、またメス猫で、身体の大きさなどから、まだ1歳になっていないと思われる。
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とはいっても、猫は生後半年もすれば、受胎が可能なので、このキジ白が“妊娠猫”だった可能性も否定出来ない。


前述したとおり、このエリアはこれまで海岸猫がいない“空白のエリア”だった。
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ところが、『海猫伝説』の管理人であるまるこめさんから、このエリアで新顔の猫を7匹確認したという情報を直接得た。


おそらく、ほかの猫はこのキジ白の眷族だろう。120531-07.jpg
「それはそうと、お前は何処から来たんだ?」
あり得なくはないが、7匹同時に遺棄されたとは考えにくい‥‥。



ニューエリア近くには、国道の下を横断する隧道が、完全な形で現存している。
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海岸を安住の地にしようと、街猫がこの隧道を通り抜けてきたのかもしれない。
しかし、猫にとって海岸は楽園でもユートピアでもない、
野良である限り、何処に住もうが、厳しい生存競争が待ち受けているだけだ。



若いというより幼いといったほうが相応しいこのキジ白も、何かを追い求めて、眷族ともども海岸へやって来たのだろうか?
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このとき、キジ白の表情が、にわかに険しくなった。
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まるで射るような視線を、ゆっくりと巡らせている。


どうやら、私の後ろを何者かが通り過ぎたようだ。その気配は、私にも伝わってきた。
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予想したとおり、それは散歩中の犬だった。


猫と犬は元来仲が悪くない。特に幼い頃から同居させて、仲良くしている例はいくらでもある。
仲の悪いたとえとして“犬猿の仲”という言葉はあるが、“犬猫の仲”という言葉がないのがその証左だと、私などは思っている。

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だから、この幼い海岸猫が犬を警戒するには、やはりそれなりの理由があるはずだ。


これまで異種である犬との接触を殆ど経験していないか、敵視する、なにがしかの出来事があったのだろう。
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海沿いの道は、様々な犬種が行き交い、朝夕などさながらドッグショーのようだ。


「キジ白よ、一つ教えておいてやる。お前より多少体格が大きいくらいの犬が相手なら、喧嘩に負けることはない」
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「ついでに、もう一つ教示しておくと‥‥、“逃げるが勝ち”という教えどおり、無用な争いなどしないほうが賢明だ」


「お前が、母親ならなおさらだ。お前に不測の出来事があれば、乳飲み児は餓死するしかないぞ」
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私の話を理解したのか、キジ白はおもむろに防砂林のほうへ向かって歩みはじめた。


ところが、いきなり踵を返すと、足早に近づいてきた。
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そして、甘えた鳴き声を上げながら、私の脚に体をすり寄せてきた。


なかなか離れようとしないキジ白を誘うように、私は防砂林の中へ足を踏み入れた。
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私の後を付いてくるキジ白に尋ねた。「お前の家族もこの防砂林にいるのか?」


だがキジ白は、その問いかけには答えず、物寂しい表情を見せた。
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そのとき、私の目に留まったのは、被毛から顔を出している乳首だった。
「すると、あのときのお腹の大きなキジ白は、お前だったのか‥‥」



とすれば、この近くに仔猫がいるはず‥‥。だが、巧妙に隠しているので、簡単に見つけることは出来ない。
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それに、仔猫は一様に警戒心が強く、母猫以外の鳴き声に反応しない。


仔猫の居場所を知っているのは、この幼い母猫だけだ。
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当然のことながら、私が居場所を訊いても、絶対に教えてはくれないだろう。


私はそれから、防砂林の中を見て回った。
といっても、仔猫の居場所を探ったわけではなく、居たと聞いているほかの猫の姿を求めてのことだ。

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しかし、防砂林の中で動くものといえばカラスばかりで、1匹の猫も発見出来なかった。
まるこめさんが確認したという猫たちは、一体何処へ行ったのだろう?



物哀しい面持ちのキジ白は、相変わらず何も応えず、ただ佇んでいる。
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もしかしたら、このキジ白は出産したせいで、ココへ独り残されたのかもしれない。


そう考えると、やたらと人懐こいことや、こうして見せる悲哀漂う表情も説明がつく。
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私は、何とかしてこの子の実情を知りたいと思った。


このエリアには、シートで作られた住居が数軒点在している。
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私は、“家を持たない人”を特別視しないし、忌避もしない。
それは、私にとって“車を持たない人”や“高級ブランド品を持たない人”と同義だからだ。



ブルーシートをタープ代わりに張った下は、ちょっとした社交場の様相で、3人の男性が歓談していた。
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いつの間に先回りしたのか、キジ白が男性の足許で寛いでいた。


い、いや、違う。この猫はさっきまで一緒にいたキジ白ではない!
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顔も似て、体の大きさもおっつかっつだが、被毛の色が違っている。


全体的に毛色が薄いのだ。茶の面積が広いといったほうが適確かもしれない。
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更によく観察すると、尻尾の形状も異なっていた。長さが同じでも、この子のは丸く巻いている。


このとき、私は心の中で「あっ!」と驚嘆の声を上げた。
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このキジ白も、子供を産んでいたのか‥‥!


やがて、ずっと胸中にあったわだかまりが、徐々にほぐれてきた。
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「そうか、お前だったのか‥‥、あの日、大きなお腹を抱えて私にすり寄ってきたのは」


そこへ、さっきのキジ白も姿を現した。
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ココの住人に話を訊くと、この2匹は姉妹だと言う。
容姿からすると、同じ父親を持つ双子だと断定しても差し支えないだろう。



記事を書くのに煩瑣なので、さっそく呼び名を決めることにした。
毛色の濃いキジ白を“リン”

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そして、毛色の薄いキジ白を“ラン”と命名した。
私と同世代の読者なら、名前の由来をすぐに察するだろう。



共に母親、授乳のために栄養をつけなければならないので、揃って食欲は旺盛だ。
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住人の話によると、出産したのはリンのほうが先で、仔猫の数は4匹だったそうだ。
ただ、ランが何匹の仔猫を産んだのかは、まだ分からないと言う。



食事を終えたランは、男性に抱かれてご満悦の態である。
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男性の目を嬉しそうに見つめるラン‥‥、何とも心温まる光景だ。
前回の記事にも書いたが、やはり猫が一番心安らぐ場所は人の膝の上である。



このシーンに、私の拙いキャプションは邪魔になるだけだ。
ランの表情を見ているだけで、きっと何かを感じるだろう。

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一方、リンはというと、まだ食事の真っ最中だ。
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腹を空かせた4匹の可愛い子供のために、リンはひたすら食べる。


やがて、やっと満腹になったのか、リンは用意されている水を飲みはじめた。
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リンとランは、ココの人たちに可愛がってもらっているようだ。


テーブルの上には、いつでも食べられるようにカリカリも置かれている。
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しかし、今は2匹だが、いずれ仔猫を含めた大所帯になるのだ‥‥。


「ラン、お前の子供は何匹いるんだ?」と、つい訊きたくなる。
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更に住人から話を訊くと、確かに以前はこのエリアにリンとランの親兄弟も一緒に暮らしていたが、ある日突然、2匹を残してほかへ移動した、と言う。


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想像したとおり、リンとランは子育てのために、自らココへ残ったのだ。自身もまだ親に甘えたい年頃なのに、だ。


いとま乞いをした私を、リンが名残惜しそうに途中まで追ってきて、見送ってくれた。
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いかにも儚げな幼い母猫の姿を見ていたら、私は胸がいっぱいになった。
だから、思わず声をかけた。「頑張れよ、お母さん‥‥」



家路についた私の心は沈鬱だった‥‥。
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それでなくても、よく眠れないのに、この日はリンとランのことが頭から離れず、なかなか寝つくことが出来なかった。





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姉妹猫

ある早朝の湘南海岸‥‥。
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私がエリアに到着するやいなや、リンが出迎えてくれた。ランにはそこまで私を歓待する気はないようだ。
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今朝は、途中で出会った猫好きおじさんと一緒にエリアを訪問した。
さっそく愛想をふりまくリン。



今はこうして人馴れしているが、ここに現れた当初は警戒心が強くて、手懐けるのに苦労したと、防砂林に住まう人が話してくれた。
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トレイにカリカリを盛ると、ランもいそいそと駆けつけてきた。現金なやつだ。
この2匹、朝食はすでに小屋で貰っているはずだ。



リンは4匹の仔猫の母である。
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子供らに乳を与えるためには、まず自分自身が栄養を摂る必要があり、だからいくら食べても腹が減るのだろう。


ランも、リンのすぐ後に仔猫を産んだと聞いている。
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ただ、生まれた仔猫が複数匹というだけで、正確な数はまだ判明していない。


猫好きおじさんが見守るなか、脇目もふらず黙々と食べ続ける姉妹猫。
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思えば、この母猫たちもまだまだ食べ盛りの幼い猫なのだ。


「たくさん食べて大きくなれ。そして、海岸の過酷な暮らしにも屈しない体力を付けるんだ」
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シメは、姉妹猫の好物である“焼かつお”だ。
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ランがすぐさま、かつおに食らい付く。


私が2つ目の封を開けるのに手間取っている間に、匂いを嗅ぎつけたリンがランのかつおを奪おうとしている。
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姉妹に諍いが起こらぬよう、リンにも急いでかつおを与えた。


焼かつおをあっという間に平らげたリンを、猫好きおじさんが優しく撫でる。
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私の脚に、ランが甘えた声をあげてすり寄ってきた。もっとかつおをちょうだい、と訴えているのだろう。


猫好きおじさんは、本来こんなところで油を売っている暇はない。
生業である空き缶集めのため、これから自転車で海岸を一日かけて回るのだ。

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そのおじさんを、リンとランが視線だけで見送る。


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やがてランが、やおら防砂林の中から出てきた。
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そして、草むらに鼻先を突っ込み、何かを探しはじめた。そこは、さっきリンが焼かつおを食べていた場所だ。


そのランの様子を、リンがじっと見つめている。
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おそらくリンも、ランの行動の目的が分かっているのだろうが、その表情からは何を思っているのか読み取れない。


ランはやっと、目的のモノを見つけたようだ。
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おそらく、それはリンが食べ残した焼かつおの欠片だろう。リンは焼かつおがよほどお気に入りのようだ。


ランが食べるのを中断し、ついと顔をあげた。
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その面持ちはいつになく真剣で、耳をそばだて防砂林の中を凝視している。
何かに意識を集中している様子だ。



すると、ランは体を起こして、急ぎ足で防砂林の中へ入っていった。
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怪訝に思った私が後を追うと、ランは立ち止まった。


そして、その場に留まったまま、私を顧みた。
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意味ありげなランの行動に誘われて、私はランの側に歩み寄った。


ところがランはそわそわと落ち着かず、明らかに行動をためらっている様子だ。
「私に遠慮することはない。お前には行くべきところがあるんだろ」ランの気持ちを察して、私はそう言った。

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私の言葉を理解したのか、やがてランは防砂林の奥へ向かって歩を進めはじめた。


途中で私のほうを振り返り、ランは「ニャアーッ」と一声鳴いた。別れの挨拶か、それともこれ以上追ってくるなと警告しているのか‥‥?
私の感得したところ、この鳴き声には後者の意味が含まれているようだ。

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それを裏付けるように、私が留まっていると、ランはその後二度と振り返ることなく、足早に私から離れていった。
猫の聴力は、人は勿論のこと犬よりも優れていて、音の発生場所の特定や識別の能力は極めて高い。
ランはさっき、子供たちが自分を呼ぶ声を聞いたのだ。



一方リンは、というと、私の傍らで所在無げに佇んでいる。
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そして、いきなり大きなアクビをした。


「リン、お前にも腹を空かした子供たちが待っているんだろ‥‥。早く行ってやったらどうだ」
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だがリンは、私の忠告など意に介さず、草むらに体を横たえて寛ぎはじめた。
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振り返ると、ランの姿はどこにもなかった。
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ランは、この防砂林の人目に付かない安全な場所に、子供たちを巧妙に隠している。


リンはその後も、私にまとわり付き、側から離れようとしない。
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こういう態度をとられると、私の心はつい揺れ動いてしまう‥‥。


そんな波立つ自分の心を誤魔化すため、再びリンに焼かつおを与えた。
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無心にかつおを頬張るリン。


その姿を見ていると、この子もまだまだ幼い猫なのだ、と改めて思い知る。
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「でも、今のお前には母親という大切な務めがあるもんな‥‥」


やがて、私が海岸を離れる時間が迫ってきた。
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「リン、また来るからな‥‥」リンの体を撫でながら、私は別れの挨拶を告げた。


リンも自分の立場をよく心得ていて、エリアから出てまで追ってくることはない。
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そんな諦観した態度を見せられると、こちらが切なくなってしまう。


と、その時、リンの表情が一変した。
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にわかに厳しい目付きになり、それまでの幼い顔貌が消え失せた。


そして踵を返して、防砂林の中へ戻って行く‥‥。リンもまた、子供たちの声を聞いたのだろう。
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ところが、リンは途中で立ち止まると‥‥、


帰り支度をしている私に再び近づいてきた。
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そしてリンは、私の姿が見えなくなるまで見送ってくれた。
こんな風に見送られると、私の心の揺れは益々大きくなってしまう‥‥。



私は後ろ髪を引かれる思いで、エリアを後にし帰途に就いた。

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途中、ベンチ猫のサブのところへ立ち寄ってみた。
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サブは警戒心ゼロで爆睡していた。


野良猫がこんな場所で、こんな格好で寝ることは普通あり得ないのだが‥‥。
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どうやら、食事を終え、満腹になったので睡魔に誘われるまま眠ってしまったようだ。


私が近づいても、サブに目を覚ます気配は微塵も感じられない。
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猫も人と同じように夢を見るし、寝言も言う。


サブは今、どんな夢を見ているのだろう‥‥?
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捨て猫のサブが楽しい夢を見ていることを願いつつ、私は静かにその場から離れた。


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付記
今回の記事は、帰省前に途中まで編集してあったものを故郷のネットカフェで仕上げました。





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新天地

私が湘南を不在にしていた一ヶ月半のあいだに、ベンチ猫以外にも様々な変動のあったことが徐々に分かってきた。
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帰宅した翌朝にリンとランのエリアを訪ねた私は、そこに住まう人から意外なことを聞かされた。
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このエリアからランが離れ、ほかのエリアで暮らしはじめたというのだ。


ここに残ったリンにも大きな出来事が起こっていたが、それはいずれ機会をみて記事にするつもりでいる。
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リンの身に起こったことは、私が帰省する直前まで危惧していたことなのだが‥‥。


幼い猫が何故こんな辛酸を嘗めなければいけないのか、それを思うと私の心は重く沈む。
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「リン、私がいないあいだに辛い目に遭ったようだな」
リンは私の言葉にも以前のような反応をしめさず、その眼には暗い影が宿っているようだった。



防砂林に住まう人からランの居場所を訊いた私は、そこへ向けて自転車を駆った。
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そのエリアに到着すると、すぐにランが仔猫ともども姿を現した。。
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今春ランは3匹の子供を産んだが、一緒に連れてきたのはそのうちの2匹だ。


仔猫たちは母の遺伝子を素直に受けつぎ、同じキジ白で見分けがつかないほど似ている。
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帰省前に何度かこの子たちと会ったことがあるが、一ヶ月半のうちに大きく成長していた。


あと一月もすれば、体の大きさも母のランとおっつかっつになるだろう。
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何故ランは仔猫を連れて元のエリアを離れたのか、そして何故1匹だけ残してきたのか、その理由を何とかしてランから聞きだしたいと私は思った。


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オスの仔猫2匹の食欲は旺盛で、母猫の猫缶を遠慮せず横取りする。


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やがて慌ただしい食事が終わり、仔猫たちも落ち着きを取りもどした。
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この子は警戒心が強く、彼が定めたパーソナルスペースを僅かでも犯すと一散に逃げてしまう。


久しぶりに会ったランは、母としての自覚をしっかり持ったようで、面持ちにもそれが表れていた。
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だがこの母猫自身まだ幼く、仄聞したところによると今年2月に防砂林の中で生まれたという。


それからしばらくして、リンとランの母猫はほかの家族とともに、子供を出産した直後の2匹を残して何処へともなく姿を消した。
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そして今度はランが生まれ育ったエリアに自ら別れを告げたのだ。
私はつくづく思った。猫というのは自立心が強い生き物なんだなぁ、と。



ランは地面に端座すると、道路を行き交う人の観察をはじめた。
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厳密にいうと違うのだが、私はこの行為を“猫のマンウォッチング”と呼んでいる。ミケも柵の上からよく道行く人を観ていた。


それにしても、いったい猫は人を観察して何を得ようとしているのだろう?
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この場合は、宿敵である犬への警戒心だが‥‥。


と、そこへ一羽のカラスがゆっくりと近づいてきた。
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理由は知らないが、カメラを向けられると、大抵のカラスは慌てて逃げ去ってしまう。しかしこのカラスは、私が構えるカメラの存在など歯牙にもかけていない。


もし猫缶のおこぼれに与ろうと思ってのことなら、残念だがとっくにトレイごと片付けてある。
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ランがカラスの接近に気づき目を瞠った。


この海岸猫は向こう意気が強く、敵わぬ相手でも向かってゆく。その傾向は子供を持つ身になってからいや増すばかりだ。
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ランは自分の体を出来るだけ大きく見せるために四肢を伸ばし背を丸めて威嚇のポーズをとる。


さかしらなカラスのことだ、自分の旗色が悪いのを察したのか、それとも食べ物がないのを知ったからか、おもむろに踵を返した。
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仔猫も母にならって警戒の姿勢でカラスを見つめる。


しかしこのカラスも肝が据わったヤツで、去るときも悠々と歩いていった。
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カラスを見送るランは一気に緊張がとけた様子だ。
気丈なランだが、本心はカラスと無益な争いなどしたくないはず‥‥。

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2匹の仔猫も、そろって安堵した横顔を見せている。


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この子らを、いつまでも“仔猫”と呼んでいては、色々と不都合が生じると思われるので、早々に名前を付けることにした。


向かって左の子の名を“チャゲ”‥‥。
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そして右の子の名を“アスカ”とする。
ちなみに、先ほど警戒心が強いと紹介したのはこのアスカのほうである。



そのチャゲとアスカがいきなり組み合った。
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ところがすぐに両者はいったん離れた。呼吸が合わずに仕切り直しか?


が、勝負はあっさりとついてしまった。アスカが自ら倒れこんでしまったからだ。
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この場合決まり手が何になるのか私は知らないが、チャゲの勝ちは揺るがない。


しかし、2匹とも戦いをやめようとしない。相撲だと思ったのは私の勘違いで、柔道での勝負のようだ。
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柔道のルールに疎い私には、チャゲとアスカのどちらが優勢なのか判断できない。


なんと、ここでチャゲの左フックがアスカの顔面にヒット。
どうやら柔道だと思ったのも私の早とちりで、総合格闘技のようだ。

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チャゲの猫パンチが存外効いたのか、アスカが自ら戦いの場から離れていく。


ヤル気満々のチャゲは、そのアスカを誘うように前脚をのばすが‥‥、
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アスカは戦意喪失した様子でチャゲに背を向けた。よくやく勝敗が決したようだ。


と、次の瞬間、アスカが牙をむいてチャゲに襲いかかった。
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不意をつかれたチャゲは防戦一方である。観戦している私も騙された、アスカの見事なフェイク戦法だ。


ところがまた、自分の優位を放棄するようにアスカがチャゲから離れていく。
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アスカは完全に格闘ごっこに飽きて、興味の対象をほかに向けている様子だ。


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独り残されたチャゲは、しばらくアスカの後ろ姿を恨めしそうに見つめていた。


そのころ母親のランは‥‥、
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物陰でのんびりと寛いでいた。


新天地でこれからラン親子にどんな運命が待ち受けているのか、私にもまったく予見できない。
ただ叶うものなら、親子3匹いつまでもつつがなく暮らしてほしい‥‥。

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私もランたちのために、出来るだけのことをしようと思っている。
そこで同じ轍を踏まないために、私はある決意をした‥‥。






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