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wabi

Author:wabi


治療の一環として始めた海岸散策
そこで知り合った海岸猫たちと交流を
深めるうちに彼らの魅力に心惹かれて2009年10月に旧ブログを開設

そして2015年9月に当ブログへ移転

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★プロフィール写真は元海岸猫の愛猫

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生きぬいている野良猫たちの哀切物語

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名古屋市緑区姥子山鳴海グランドで
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速報 シシマル哀惜

また1匹、海岸猫が車の犠牲になった‥‥。

4月22日、シシマルがエリア内で車に轢かれて命を落とした。

事故の詳細は誰も知らない。遺骸を発見した近隣の人が砂浜に埋葬した。


関係者はシシマルが姿を現さないことを不審に思い、近所の人に訊いて初めてシシマルの横死を知ったという。

砂浜は墓に適さないと思った関係者は、やはり去年車に轢かれて他界したミイロが眠る場所へシシマルを移した。



長毛の野良猫、シシマル。
エリアのボスとして、仲間を護り仲間を癒してきた心優しい巨漢猫。

知り合った頃は、警戒心が強く、けっして体を触らせなかった。しかしどういう心境の変化か、1年ほど前から自ら身体をすり寄せてくるようになった。

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故郷から帰った直後に体調を崩し、未だ複調の兆しが見えない私は、久しくシシマルエリアを訪れていない。


写真データを調べると、最後にシシマルエリアへ行ったのは1月下旬だった。
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この日もアイが真っ先に駆け寄ってきて、私を歓待してくれた。


珍しく “浜の伊達男” コジローが、尻尾を立てて側まで近づいてきた。
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彼らが何を期待し、私の側から離れないのか、私にはひしひしと伝わってくる。


そこで彼らの期待に応えて、猫缶をふるまった。
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食欲旺盛なアイを見ると安心する。


シシマルとコジローも健啖な食欲を見せている。
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巨漢故か、シシマルの食べる量はほかの海岸猫より多い。


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一皿目を平らげたコジローが、まだ物欲しそうにしていたので、さらに猫缶を与えた。
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コジローと同じ量だと、当然シシマルには不足だ。猫缶を追加すると、シシマルはガツガツと食べはじめた。


腹が満たされると、コジローは足早に立ち去った。こういう現金でにべない性格も“浜の伊達男”と呼ばれる所以である。
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コジローはカリカリを選り分け、猫缶だけをほぼ完食していた。


食事を終えたアイがシシマルの側にやってきた。
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シシマルとアイ、この2匹に血縁の繋がりはない。しかしまるで兄妹のように仲がいい。


アイはシシマルを兄のように慕い甘える。シシマルはそんなアイを優しく慈しむ。
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仲睦まじいシシマルとアイは、見る者の心を和ませる。


なかんずく、シシマルの優しさは特筆すべき美質である。
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日本男児の理想とされる“気は優しくて力持ち”を具現しているような猫だ。









そんな頼り甲斐のあるシシマルが、突然いなくなった‥‥。
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残されたアイの気持ちを慮ると、遣り切れない。


「アイ、シシマル兄ちゃんはもういない。これからは自分ことは自分で護るんだよ」
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恐らくアイにはシシマルの不在の意味が理解出来ないだろう。


ボランティアの人が献身的に世話をしても、海岸猫を四六時中見守ることは不可能だ。
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車が存在する限り、これからも事故に遭う海岸猫が後を絶つことはない。


この2年の間だけでも、ボス、ミイロ、シシマルが車によって命を落としている。
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たとえ車を運転するニンゲンが細心の注意を払っても、不可抗力による事故は避けられない。
と、理屈では分かっていても、惨事が繰り返されるたびに、胸が裂けんばかりの悲しみに襲われる。



「シシマル‥‥、お前の存在はエリアの仲間にとっても、世話をする関係者にとっても極めて大きなものだった。私にしても、そんなお前の死をすんなり受け容れることなど、とても出来そうにない」

「そして今の私の状態では、我が身を切られるような、こんな辛い思いばかりする野良猫ブログをつづけることが、いっそう困難になってきた‥‥」




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