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wabi

Author:wabi


治療の一環として始めた海岸散策
そこで知り合った海岸猫たちと交流を
深めるうちに彼らの魅力に心惹かれて2009年10月に旧ブログを開設

そして2015年9月に当ブログへ移転

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★プロフィール写真は元海岸猫の愛猫

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死線上の猫 (中編)

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海岸猫が暮らす防砂林は国道に隣接している。

けれどよほどのことがない限り、海岸猫たちは国道に近づかない。

彼らは大きな音を嫌うし、自動車のおそろしさを本能的に知っているのだろう。

だからキジ白がなぜ引き寄せられるように国道へ近づくのか、私はどうしても得心がいかない。


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私は地面に寝転がったキジ白をしばらく撫でたあと、ふたたび抱きかかえて、さっきよりさらに遠くへキジ白を運んだ。


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あらためてキジ白の姿を見てみた。

年齢は分からない。まあ、猫の年齢は獣医であっても正確に見極められないので当たり前の話だが。

ただ性別は、小作りな顔や柔和な面差し、おだやかな物腰、しとやかな風情などによって早くから見当はついていたが、抱きあげたときに確認したらやはり “女子” だった。


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それよりも彼女の顔貌で印象的なのは、その眼つきから恐怖感や不信感や警戒感などの屈折した光がまったく見受けられないことだ。

劣悪できびしい環境で暮らす野良猫は、どうしても顔つきが険しくなる。

けれどこのキジ白からはそういった雰囲気が微塵も感じられない。


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さらにくわしく観察すると、左眼の瞬膜がわずかに露出しているのがみとめられる。

それに眼球自体も右眼にくらべて暗くにごっている。


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この 『瞬膜炎』 は寄生虫が原因という説や精神的なことが関係しているという説があるが、はっきりしたことは分かっていない。

また片方の眼だけの場合は、異物の混入や怪我のせいだと考えられている。


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何にしても私がいちばん気になっているのは、こうして魅入られたように国道へむかう、キジ白の心情だ。


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私はこの時点でキジ白を引きとめたり、国道から引きはなしたりすることを断念した。

たとえ強引にとどめたとしても、私がいなくなれば、キジ白は自分の意志でどこへでも行く。

だいたい猫を、なかんずく野良猫を言いなりにさせようとしても、融通無碍に生きる彼らにはほとんど通用しない。


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ちなみに10年ほど前、この場所には10数名もの海岸猫をかかえるエサ場があった。

しかし数年のあいだにそれらの猫はすべていなくなり、そのあとにはランがふたりの息子と、つぎにリンが4にんの子供としばらく住みついていた。

そしてリン一家が去ったあと、このあたりは誰もいない、言わば “猫の空白エリア” になった。


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今では当時あったエサ場の痕跡がわずかに残っているだけだ。

食事を与えてくれるひとがいなければ野良猫は生きていけない。

とすれば、キジ白と黒シロにもどこかにねぐらがあり、誰かの世話を受けているはず。


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そこで私は 「お前はどこで生まれたんだ。 親兄弟はいないのか。 帰る家はあるのか? 」 とキジ白に訊いてみた。

が、キジ白は目の前にいる私のことなど眼中にないようで、何も答えずにあたりを見まわしている。


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キジ白はそれから、ふたたび国道へむけて歩きはじめた。散歩を楽しむようなのんびりとした足取りで。


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私はキジ白の歩調にあわせてあとをついていく。

「お前の好きにすればいい‥‥そもそも私はお前にとやかく言う資格など持っていないのだから」

私にできることといえばこの子がどうしてここまで国道という場所にこだわるのか、その動機を見定めることくらいだ。


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そうは思っていても、キジ白が立ちどまるたびに、防砂ネットのなかへ入っておくれ、と祈らずにはいられない。


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が、いつものことだからあまり落胆はしないけれど、私の祈りはどこにも、誰にも届かない。

キジ白は一歩一歩国道へ近づいていく。ゆっくりとした歩度で、しかし確実に近づいていく。


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キジ白の眼の前を次つぎと車が通りすぎる。だがキジ白はためらうことなく歩を進めていく。


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この区間の国道は1日平均3万台ほどの交通量がある。ちなみに制限速度は60km/h。

中央分離帯が設置された4車線道路で信号も少ない、だから渋滞していない時間帯にはかなりのスピードで車が行き交う。

たいていの猫は、よほど切迫した状況に追いこまれない限り、こんな道路には近寄らないだろう。


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国道と防砂林にはさまれて真っすぐ延びている歩道。

この歩道は一種の緩衝地帯であり、海岸猫にとってはまさに生と死を分かつボーダーラインでもある。

つまりキジ白は、そんな “死線” ともいえる境界の上を歩いているのだ。



〈つづく〉



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Comment

おはようございます。

キジ白さん、心配ですね。
道路わきに遺棄されたのでしょうか?

もしかしたら、飼い主を待っているのでしょうか・・・。

Miyuさんへ

警戒心の無さも

この歩道はキジ白にとって重要な意味を持っているのでしょう。

場所もそうですが、初めて会ったニンゲンに素直にだっこされる
警戒心の無さも気がかりです。
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