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wabi

Author:wabi


2008年にうつ病と診断される。
治療の一環として始めた海岸散策。
そこで知り合った海岸猫たちと交流を
深めるうちに彼らの魅力に心惹かれて
2009年10月に旧ブログを開設。
そして2015年9月に当ブログを新設。

★プロフィール写真は元海岸猫の愛猫

■ブログ紹介
逆境にもめげず健気に そして懸命に
生きぬいている野良猫たちの哀切物語

「海岸猫」とは海岸で暮らす野良猫

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逆鱗に触れる (後編)

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何が原因なのか私には理解できなかったけれど、サキはリンの怒りを買い叱責されてしまった。

そのことがショックだったのか、直後にサキはリンから離れて地面に身体を横たえた。


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そしてサキはそのまま動かなくなった。「母の怒りが鎮まるのをああして待っているつもりなのだろうか」


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私はサキのことがいささか心配になったので、しずかに近づいていった。

足音で私の接近を察知しているはずなのに、それでもサキは微動だにしない。

「母にいきなり一喝されたことで思った以上にサキは消沈してしまったのか‥‥?」


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私がさらに近づいたところで、サキはいきなり口をおおきく開けてあくびをした。


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「このあくびは母に叱られた精神的ショックをまぎらわすための転位行動かもしれない」


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あくびをしたあと、サキはまた動かなくなった。すぐそばで私が見下ろしているにもかかわらず、だ。


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それにしても、リンはサキの何が気に障ってあんなにひどく叱りつけたのだろう?

「リンに甘えるつもりでサキが身体をすり寄せてきたことで腹を立てたとは考えにくいのだが‥‥」


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「なあリン、どうしてあんな剣幕でサキを怒鳴ったんだ?サキはなにか悪いことをしたのか?」

しかしリンは険しい面持ちで虚空を見つめたまま何もこたえてくれない。


もしかしたら、猫にだって我々と同じように理由もなくなんとなくむしゃくしゃする、虫の居所が悪いときがあるのかもしれない。


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やがてリンはおもむろに腰を上げると、ゆっくりとした歩調でサキの方へ歩いていく。


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そしてさっきまでサキが寝転がっていた場所へ身を横たえた。

サキは母に場所をゆずり、少し離れたところで毛づくろいをはじめている。


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「娘との距離をみずから縮めたリン、この行動で自分がもう怒っていないと娘に示しているのかもしれない」

猫は気散じが上手な動物だからありえないことではないと思った。


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そのリンの行動に応えるつもりなのか、サキはリンの眼の前にごろりと寝転ぶ。

リンはそんなサキにちらりと視線を投げかけただけだ。


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先ほどのリンの怒りが収まったと思い安心感をもったのだろう、やがてサキは毛づくろいを再開した。


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ニンゲンが来ない午後の防砂林の奥で束の間の安息を享受する海岸猫の母娘。

見ている私も心が安らぐひと時だ。


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おそらく意図的だろう、サキはいきなり立ち上がるとリンの鼻先をかすめるように横切っていった。

リンはそんなサキに対してこれといった反応を示さず、いくぶん憮然とした面持ちでやりすごす。


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「サキとしてはもう少し情愛のこもった対応をリンに期待したのではないだろうか」

サキの表情が沈んで見えるのは、にべないリンの態度に落胆しているのかもしれない。


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リンはそんなサキに一瞥もくれずに、さっきからこれといった対象物もない防砂林の一画を眺めている。


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ふたたびサキが動いた。前方をしっかり見据えたまま、そっぽを向いた母のわきをとおり過ぎていく。


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そしてサキはそのまま私の眼前をもゆっくり横切っていった。


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やがて灌木の根本に近づいたサキは下草の匂いを嗅ぎだした。

「ほかの猫のマーキングの痕跡でも感じ取ったのだろうか?」


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ひとしきりあたりの匂いを嗅いでいたサキだったが、おもむろにその場に腹ばいになった。


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自分のせいでそこなった母の機嫌を直そうとしているのか、さっきからサキはリンの目の前をあちこちしている。

見ているとニンゲンの子供が親の歓心を買うためにさかんに動き回るシーンが思い浮かんだ。


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サキは頭を低くしてリンに歩み寄ると、鼻先をリンの顔に近づける。

「さっきはごめんなさい、あやまりますから許してください」とでも言うように。


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そしてサキはそのまま母のそばにうずくまった。

それを見ていた私が心のなかで「あっ」と声をあげたつぎの刹那だった。


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リンはやにわに身体を起こし、「シャーーッ!」という声を発するのと同時にサキへパンチを放った。

本気でサキにパンチを当てたのか、それともフェイントのパンチだったのか、リンの動きがあまりに速くて私にはわからなかった。


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今度のリンの怒りは簡単にはおさまらないようで、ひれ伏したサキをねめつけたまま威嚇の声を上げつづける。


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私にシャッターを押す暇を与えず、サキは脱兎のごとく遁走した。

リンはニンゲンでいえばさしずめ『仁王立ち』の状態でその場にとどまっている。


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そしてたかぶった気持ちを鎮めるためだろうか、出し抜けにグルーミングをはじめた。


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サキのことが心配になった私は踏み分け道をひき返した。

するとサキは踏み分け道の入口で目を伏せたまま地面に横たわっていた。


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今回はさすがに動揺したのか、サキの表情がさっきより沈んでいるように私には感じられる。


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背後を振りかえると、こちらに向かってゆっくり歩いてくるリンの姿が目にはいった。


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リンはそれから私のわきをとおり抜け、そのままの歩度でサキに近づいていく。


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「サキと仲直りをするつもりなのかもしれない」私はそう期待しながら離れた場所からふたりを見ていた。


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ところがそんな私の思いを裏切って、リンは行く手をはばむ障害物のようにサキを避けるとうしろをかえりみることなくとおり過ぎていった。


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レンガ道に出たリンは歩調をやや速めて進んでいく。

そのリンのうしろにこちらに向かって歩いてくるサキが姿があった。


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とりあえずリンと同じ方向にむかってはいるが、足取りからするとサキは母に追いつくつもりはないようだ。

心なしか表情も寂しげに見える。


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リンが立ちどまっても、サキはそんな母を見ようともしないで少し離れたところをとおり過ぎていく。


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これはリンが激怒する直前のシーンだ。

見てもらえばわかるように、リンの後ろ足にサキの身体が乗っかかっている。

この状況をファインダーをとおして目にした私はだから、つい心のなかで声をあげてしまったのだ。

リンがパンチを放ったのは、おそらく娘のこの不躾な行為が原因だと思われる。


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リンを追い越してから20メートルほど進んだところでサキはおもむろに腰を下ろした。


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そしてゆっくりとした動きでうしろをふり返る。


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と、サキはふいに立ち上がり、ふたたびレンガ道を歩きはじめた。

何かに目をとめてそれから逃れようとしているように見える。

サキが何を見たのか気になったが、私はサキの動きを追うことした。


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それからサキは数メートルほど進むと、灌木の茂みのほうを向いたままレンガ道に横たわった。


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やはり母親にこっぴどく叱られたショックがまだ残っているのか、サキの横顔はさえない。


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そのサキが私の背後に視線を移したとたんに目を見開いた。


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ややあってファインダーのなかにいきなりリンが入りこんできた。


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しばらくするとサキは身体を起こし、ゆっくりとした足の運びでリンに近づいていく。

「今度は仲直りできるだろうか」私はことの成り行きを注視した。


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サキはさっきと同じようにリンの鼻先に身体をすり寄せた。

しかしリンの態度は相変わらずよそよそしく、サキが期待したであろう反応をいっさい示さない。


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母の機嫌がいまだに直っていないと判断したのか、サキはそのままリンの目の前をとおり過ぎていった。


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“横寝” の姿勢のまま母を見つめるサキ。

だがリンはそんな娘に一瞥も与えないで、微妙な距離をたもったまま黙々とグルーミングをつづける。

リンの逆鱗に触れてわずかなあいだに2度もサキは大目玉を食らう、このような出来事は仲のよい母娘であるふたりにとっては滅多にないことなのだろうと私は想像している。

だからといって私はとくに心配はしていない。

なんとなれば、これがニンゲンの親子なら互いにわだかまりが残ってしばらくはギクシャクするところだが、先述したように猫は屈託を解消するのが得意な動物だからだ。

明日になればリンとサキは元の仲むつまじい母娘に戻っているはず。

私はそう信じている。



〈了〉



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Comment

大変感動しました・・・!

いつもながら猫の親子の愛情を哀切なまでに克明にとらえられ見ているものも心配で気が気でありませんでした。サキの気持ちを思い、リンに願いをかけたくなりました。女の子だからこその厳しい躾があるのでしょうねー。♪殺伐とした人間社会より暖かい親子の愛を見て二人の今後の健康と長生きを願ってやみません。本当に毎日楽しく見させていただきました。☆彡有難うございました。!

荒野鷹虎さんへ

いつもありがとうございます。

猫も我々と同じように喜怒哀楽の感情を持った生き物です。
彼らと接しているうちになんとなくですがその心の機微がわかるように
思えるときがあります。
とくにリンとサキの母娘を見ていると、子を想う親心や親を想う子心が
切ないまでに伝わってくるのです。

私が知っている限り、“猫パンチ”を放つほどリンが怒ったのは後にも先にも
このときだけで、荒野さんがおっしゃるように母の娘に対する厳しい躾なのかもしれません。
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